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土地について

「住宅を建てよう!」 でもその前に・・・。

住宅を建てようと思い始めたとき、「あんな家にしよう。こんな家にしよう。」と夢は広がり、
楽しい気分になりますね。その反面、一生に数回という貴重な経験になる大きな買い物。
後悔しないように、失敗しないように細心の注意を払って計画を進めていく事になるでしょう。
街を歩いている時も「あんな外観はおしゃれでいいね。」「あの壁の色はどうもなぁ。」
「庭もあると雰囲気が良くなるね。」・・・などなど。

住宅のことが頭から離れなくなり、ことあるごとに住宅に結びついて行く事でしょう。
また、少しづつ話が現実味をおびてくると「間取りは4LDKくらいがいいなぁ。」
「広いLDKで対面式キッチンはどう?」「ウォークインクローゼットがいいね。」
「書斎は外せないなぁ。」・・・などなど。叶えたい希望がたくさん出てきますね。
夢を膨らませることは楽しいですが、でもその前にもう少し足元に注目してみませんか?
「んっ!?床材のこと?基礎のこと?・・・???」

住宅にとって基礎も大事ですが、その基礎を支えている「土地」も大事です。
希望の住宅が完成したとき、その住宅がどのような土地、地域に建てられたのか、
知っておいた方が将来良い事だってありますよ。
新築の時には考えないかも知れませんが、中古住宅を購入した場合などでも、
将来リフォーム(大規模修繕など)をする時、条件によっては許可がおりず、
希望を叶えられない時があります。

「えっ!自分の土地なのに好きに出来ないの?」と思われた方もいらっしゃるでしょうが、
100%所有者の勝手にならない可能性があることが「土地」の特性なのです。
様々な法律や条例で目に見えない壁がたくさんあるのです。

また実際良く聞く話ですが、購入時には気にしていなかったけど、生活が始まり、
少し落ち着いてきた頃に、「ん?やけに湿気があるね?」
「家が揺れてるね(電車や自動車が原因)」「変な臭いがするね。」
「敷地の端っこが、少しづつ崩れているよ。」・・・など。
住宅を建てると言う一大イベントで浮き足立っていると、こんな事が自分の身に起こる
可能性があるのです。

「住宅メーカーや不動産業者に任せているから、私たちは大丈夫ですよ。」と、
おっしゃる方もいらっしゃるでしょうが、実際はそんなことはないかも知れませんよ。
きっちりと調べ、責任を取ってくれる誠意のある業者ばかりとは限りません。
もちろん不動産業界だけではなく、どんな分野の業界でも同じようなことは言えますが・・・。
プロの知識を悪用して説得することもできるかも知れませんし、何とでも言えますから・・・。
本心は売れれば良いと考えている業者もいるかも知れませんからね。
一生住み続ける可能性がある家であり、地域でありますから気を付けるに越したことは
ないと思いませんか?私だけでしょうか?

容易に想像できるかもしれませんが、業者は売らなければお金が入ってこない。
お金がなければ会社も個人も存続、生活が成り立たない。
担当者が違った意味で商売熱心なら、成績を上げるために販売実績を作ろうとする。
雇われている方なら最終的な責任は会社にあるから、と考えているかも知れません。
寂しくなるので、そのような方は居ないと信じたいですが・・・。

このように考えている担当者がいる可能性がある訳ですから、注意が必要なのです。
現在は契約に際し、知らせてもらっていない事がその契約の中で重要な関係の事であれば、
その契約を解除したり、損害賠償を求償することは出来ます。
ですが、もめたり、手続きをするだけでも労力がいりますから、初めからそのような事に
巻き込まれないために、無理せずにできる事はご自身でやってみてはいかがでしょうか。

誤解のない様に申し上げますが、誠意ある担当者、業者もたくさんいらっしゃいますから
ひとくくりで信用ならないと結論を出さないで下さいね。
単に「危険がありますよ」と言う事だけですから、人間不信にはならないで下さいね。

ということで、人任せにしないでまずご自身で土地について考えていきましょう。

住宅を建てるための土地の落とし穴

現在は見た目ですぐにでも住宅が建てられるような土地だからと言って、

飛びつかず、まずは冷静に調べて見ましょう。

どのような土地なのかを少しでも理解しておけば、

住宅を建てる際に工夫して、解決する事も可能です。

1)〜6)項目に分けて紹介していますので、良ければ参考にして下さい。

1)昔はどんな場所だったんだろう?

a)田などの農地ではなかったでしょうか。

b)池や湿地帯であったり、水の通り道ではなかったでしょうか。

c)地域で陥没や地すべりなどが起きた場所ではなかったでしょうか。

d)梅雨や台風の時期に、水がなかなか引かないことがなかったでしょうか。

f)井戸を埋めたり、不幸があった場所ではなかったでしょうか。

上記a)・b)は
土地を造成する時、住宅を建築する時に対策を打てば解決できる事がありますが、
対策をしないで建築すると、将来基礎が沈んだり、家が傾く可能性もあります。
平成21年10月1日から新築の引渡しの際に、建築業者等に加入が義務付けられている
住宅瑕疵担保履行法に関する保険を適用するために、地盤調査もしっかり行なわれ
鋼管杭や柱状改良を行なってから建築することが一般的になってきました。
先日仲介をさせて頂いた土地も、以前は田んぼでしたので鋼管杭を使用しました。
地盤改良工事(鋼管杭)の写真は地盤改良に掲載しています。

c)・d)は、
造成するには相当な費用がかかる可能性があるだけではなく、生活が始まってからの
危険性を考慮すれば避けた方が無難な様に思います。自然のパワーには従った方が
良いかも知れませんね。

f)にあります井戸には「井戸神様」がいらっしゃるとも考えられているため、埋める時には
お払いをすることが良くあります。信じるかどうかはあなた次第ですが・・・。
さらに、正しく埋立てていなければ、不同沈下が発生する危険性もあります。
このような危険性や費用の面をよく考慮してから選択して下さいね。

2) 環境は?

a)近隣でもめ事があったり、難しい人は居ないでしょうか。

b)一年を通じて、臭いや煙、騒音、振動が発生する地域ではないでしょうか。

c)風通し、日当たりの影響はどうでしょうか。

d)強い湿気はなさそうでしょうか。

e)店や工場、高層マンションが建築可能な地域でしょうか。また予定はないでしょうか。

f)近隣に川や池など、水が関係するものはないでしょうか。

g)車の交通量の多い道路、高速道路、鉄道が近くを通っていないでしょうか。

h)土地を整備する(造成)時に、産業廃棄物、木材、ゴミなどを埋められていないでしょうか。

上記a)の
近隣(人や建物)との関係は非常に大切です。
購入予定地との境界を確定する時に同意書にサインをしてもらったり、
購入を決断するための地域情報を収集するためにも、近隣住民の話はとても貴重な
情報になります。
さらに、造成や建築の工事の時にはどうしてもご迷惑がかかってしまいます。
工事だけではなく、これから新しい生活がスタートする訳ですから、近隣との関係が
今後の生活を決めると言っても過言ではありません。

b)〜d)に関することは、人によって価値観は異なりますが、私は気になります。
臭い、煙、騒音、振動、風通し、日当たり、湿気は大切なチェックポイントだと思っています。
仲介する土地がその方にとって最適かどうか、何度も足を運び、チェックすることを心掛け
ています。その結果、造成、建築時にどうすれば最適に土地を活用できるかという計画が
思い付くことも良くあります。

e)にありますように、
その地域に店、工場、高層マンションなどの建築が可能であるのならば、
将来近くに建設され、生活環境が大きく変わることはありえます。特に、近隣に広い敷地が
あったり、老朽化した建物や閉鎖された店舗などがあれば注意が必要です。
スーパーなどが進出してくれば騒がしくなる一方で、利便性の向上につながるかも
知れませんから一概に危険だとは言えません。
ですが、マンションが建築されて日照時間が減ってしまったという話は良く聞きます。
近所でも「日照時間を返せ!」という横断幕の前で、座り込んで抗議している地域住民の
姿を拝見したことがあります。合法的に建築されたとはいえ、辛さが伝わってきました。
ですから注意して調べて下さいね。市役所で用途地域を調べることができますよ。

f)・g)は知人の話ですが、
以前は周りにポツンと住宅があっただけでしたが、年月が経ち住宅街になりました。
周りの土地を掘ったり、埋めたりしていく内に、水の流れが変わったのでしょうか、
知人の土地に水が流れ込むようになりました。おかげで湿気との戦いが始まり、
一番厄介な敵は「カビ」でした。
約23年前の住宅で、防湿シートが施工されていない布基礎なので、
床下の断熱材はカビだらけ。しかも、水分を吸収した重さで落ちかけていました。
床下換気を付けたり、水を抜くモーターを付けて何とか今は落ち着いているようです。

また約100メートルの位置に新幹線の線路があり、さらにその奥に高速道路があります。
新幹線が通過する時に家が揺れます。
高速道路も夜中の静かな時に車の走る音が聞こえます。
幸か不幸か、周りに家が立ち並んだおかげで、騒音や振動は小さくなりました。
線路や高速道路との間の住宅が、騒音や振動を吸収してくれているのでしょうね。
土地の怖さを知った出来事でした。仕事に活かして行きたいと思います。
ちなみに私の購入した土地の北側にも一軒挟んでJRの在来線が通っています。
もちろん知人の体験談を参考にさせてもらい、何度も足を運び、よく調べました。
運良く一時間に2本往来する単線でしたので、騒音も振動もあまり気になりませんでした。
新幹線に比べたら可愛いものですもんね。

h)もよくある話ですが、
老朽化した建築物等があった場所や、工場等の跡地を造成して住宅地とした場合、
解体時に出る木材、ブロック、コンクリート等の廃材だけではなく、環境汚染の危険性が
ある廃棄物等を一緒に埋めたりと、様々な行為を想像することができます。
ほとんどの業者さんは、正規の手続きで産業廃棄物を処理していることでしょう。
しかし、処理する費用を捻出できない場合、埋めてしまう可能性は十分に考えられます。
近隣の住人に聞いてみると、どのような工事がされていたかわかる事もよくありますよ。
もちろん、住宅建築前に地盤検査を行ないますので、発見できる可能性もありますが、
ご自身でも調べることも大切だと思います。

3)住宅を建てる事が出来る土地?

a)登記簿の地目や現況が農地になっていないでしょうか。

b)その土地が4m以上の道路に、2m以上接していますでしょうか。

c)見た目は道路だけど、本当に道路でしょうか。その道路は私道?公道?

上記a)は
登記簿上だけではなく、現況でも農地とみなされれば勝手に住宅を建築できません。
農地の広さや条例等の条件により、農業委員会や都道府県知事、農林水産大臣の許可
等を受け、「宅地」という地目への変更が必要となります。通常、この許可を受けなければ
住宅も建築できません。
私が購入した土地(地目は「田」)は市街化区域という言葉の通り市街化を推進している
地域に所在する小さな農地でしたので、造成前に農業委員会に「届出」をするだけでした。
このように用途地域というのですが、どのようなエリアに農地が所在しているのかによって
「届出制」と「許可制」があります。
農地からの造成画像にご興味をお持ちの方は「ブロック擁壁」へ
その他の注意点は、
条例などで所有者に対し、広い農地を複数の分譲地にしても一年間で宅地として
販売できる土地の区画数は決められていいることが多いですので注意が必要です。

b)・c)は、以前話題になっていた「建て替えが出来ない住宅」にも関係があります。
道路といっても、建築するために関係する道路は、以下の4種類があります。
「幅員4メートル以上の道路法上の道路(国道、県道、市町村道等)」
「幅員4メートル未満の二項道路」
「開発道路(都市計画法、土地区画整理法など開発許可を得た開発区域内の道路)」
「位置指定道路(建築基準法上の道路と指定を受けた私道)」
見た目は道路でも私有地になっていることも良くあります。また、関係者の共有名義に
なっている場合もあります。
例えば、アスファルト舗装された道路の補修が必要になったり、埋設されている水道管、
下水道管、ガス管などの修理が必要な場合、工事にかかる全ての費用は基本的に
所有者が支払う義務があります。公道であれば県や市が負担しますが、個人所有のため
所有者が負担します。
例え良い環境で、価格が手ごろだと感じても購入する際にはよく検討して下さい。
将来の危険性を少し考慮し、理解した上で購入して頂きたいと思っています。

法務局で土地の所有者を調べたり、市役所で本当に道路なのかを調べることもできます。
位置指定道路の工事画像は「宅地造成」へ

4) 水道などの生活設備は?

水道・電気・ガス・排水(雑排水、雨水)・電話等の利用、引込みは可能でしょうか。

以前はよく聞く話でしたが、最近は耳にしなくなってきました。それでも、特に不動産業者が
関与しない個人と個人での取引の場合は、やはり注意が必要だと思います。
業者が関与している取引の場合は、売買契約の前に説明を受ける「重要事項説明書」で、 ほとんどの不安事項はなくなると思います。それは、不動産業者は宅建業法という法律で
説明を義務付けられているからです。(説明できるのは宅地建物取引主任者のみです。)
ですが個人の取引では義務事項はないので、先程申し上げた通り注意が必要なのです。

土地は整備されており、立派な道路に接していても水道管が埋設されていなければ、
大掛かりな工事が必要です。もちろん費用が高く付きます。地域によっては、下水道の
代わりに浄化槽を、都市ガスの代わりにプロパンガスを使用すれば対応できますが、
上水道だけは必要になりますからね。
また電気や電話線、雨水の排水も近隣の方の敷地を通らずに引込んだり、排水できるか
チェックしておいた方が良い場合もあります。近所の方との人間関係がポイントですね。
水道局、市役所に行けばチェックできますので、必ず確認して下さい。
電線のことは、住宅の建築業か電力会社で相談して下さい。
水道管、下水道管、ガス管の引込工事画像は「上水道引込工事(本管75mm)」へ

5) 規制は?

a)地域のルール(建築協定)はないでしょうか。

b)市街化調整区域という、基本的に建築物を建てることが出来ない地域ではないでしょうか。

c)宅地造成等規制区域・地すべり等防止法・急傾斜地法などの規制区域にもかかわらず、
  無許可で造成し、宅地として販売された土地ではないでしょうか。

規制によって、あなたが建てたいと計画している住宅を建てることは困難になります。
特にa)の建築協定があれば、住宅の屋根や外観の色使い、高さや構造まで指定されて
いる場合があります。
建築協定は、統一感のある街づくりを目指すためのものです。趣味思考に合わなければ、
その土地を購入しない方が無難だと思います。家創りを楽しんで頂きたいですからね。

規制区域内での工事には許可書が必要とされることが一般的です。
例えば、宅地造成等規制区域内で造成された宅地を購入しようとした時、無許可で造成
していれば、建築確認申請ができないため、再度、指示通りに造成しなければ住宅の
建築ができない可能性もあります。規制区域内での工事は、安全を第一に考えるため
使用する材料や工法も指定されることが一般的です。そのため、費用が高くなりますので
十分に注意が必要です。
許可の有無や規制区域のことは、市役所で調査できますので足を運んで下さい。

6) 近々、収用される心配は?

購入土地だけではなく、近隣の土地も都市計画道路や公園などの開発予定地になって
いませんか。道路が拡張したり、公園ができたりと、開放的な環境になれば良いのですが、
土地を購入したのに規制によって望みの住宅を建築できなかったり、土地の一部分でも
収用されると辛いですよね。せっかく見つけた土地なんですからね。
環境が改善されれば良いですが、道路が拡張して交通量が増えたり、騒がしくなったりと、
落ち着いて生活ができなくなる可能性もあります。市役所などでの報収集は大切ですね。

最後に

上記の項目は、どれも大切ですが、調べるとなると面倒に感じられます。

もちろん調べ始めれば、時間さえあれば可能です。

基本的には業者に任せれば良いのでしょうが、

万が一の時にはご自身でも調べることが出来ます。

その方法や調べるポイントの代表例を挙げておきました。

何かのお役に立つことがあれば幸いです。

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